ノンフィクションという最強のカード
どんなに信じられない話の展開や登場人物の決断も、全て実際におきたことだという事実やその映像が見る人を惹きつけ、またゾっとさせる。そんな力と魅力がノンフィクションにはある。
今のメディアと言えばネトフリやアマプラで、もちろん素晴らしい作品は数多くあると思うけれど、逆張りの投稿者はNHKから抜粋してみた。
そこで今回の記事は何回かに分けて、NHKのおすすめ番組をカテゴリー別に紹介してみる。いずれも過去や現在に実際に起きている事象を扱った番組だけど、そこにこそNHKの面白さが詰まっていると思う。
ときどきテレビでやってるけどよく知らんな、という人にも、既に知っている人にも”そうなんだよね”と感じるように
ドキュメンタリー
なんといってもNHKのおもしろさの極致。その辺の民放とは調べられた情報の質、量共に圧倒的だとおもう。
さて、ドキュメンタリー編 第1回目はこれだ!
映像の世紀
19世紀末からの世界の歴史にフォーカスしたドキュメンタリー。
映像技術ができたばかりの頃からの実際の映像だけを組み合わせて構成しているのが特徴で、あえてドラマ要素や解説のためのVTRも含まれない。
ナレーション 坦々と、狂気的
独特のナレーションはNHK番組の特徴で、視聴者を惹きつける要素のひとつだと思ってる。
一人の人物の幼少期のナレーションから始まって、ただの市民のことを言っているかと思えば実は後に誰もが知っている人だったことが分かる展開が多い。
著名な人物の手記を紹介する場面では、事態の中心人物であるにもかかわらず他人事のように、客観的すぎる物言いで語られるところに狂気さを感じる。これが映像の世紀ファンにはそれがたまらなくおもしろい。
ウィンストン チャーチル
タイトル 印象強すぎ!
どの回もタイトルが強烈。例えばオリジナルから
- ”第2集 大量殺戮の完成”
- ”第5集 世界は地獄を見た”
- ”第8集 恐怖の中の平和”
もうエヴァくらい記憶に残る。残酷な感じが続くと思いきや、最終回はまさかの
”第11集 JAPAN”とかいう転調まじで新しいと思うわ。
だけど見た後ならタイトルだけでどの回か、少なくともどの時代の特集かは想像できるくらいだからタイトル考えた人えらい。
メインテーマ「パリは燃えているか」
重々しく不穏な雰囲気を漂わせて、混沌とした歴史が進んでしまった過去を表現している。作中、OPとラストに流れるこの曲がいい演出をしてるんだな(ネットリ)
この「パリは燃えているか」というのはヒトラーが言ったとされるセリフで、これを曲名にした加古隆氏の説明もwikipediaに記されている。
「パリは燃えているか」という題名について、「燃えているか」は戦争すなわち破壊行為の表象であり、人類の罪・愚かさを表す。
wikipediaより
その一方で、「パリ」という街は加古自身が若い時に過ごした経験も含み、人類が長い歴史のなかで生み出してきた高度な文明・文化の象徴であり、それもまた人類の手によって創造された素晴らしいものである。
このように、”愚かだけれども素晴らしい”という人類の二面性が端的に表現された言葉として、上記にあるヒトラーの語録が引用された。
どれを見ればいいのか
映像の世紀はオリジナルに加えて”新”、”プレミアム”、”バタフライ・エフェクト”とシリーズ化している。でもやっぱり1995年放送のオリジナル(2016年デジタルリマスター版再放送)を推したい。
全部見たら長いけど、1集1時間なのですきな回を選んでもいいと思う。例えば2024年に公開になって世界中で話題を呼んだ”オッペンハイマ―”を見たことがあったら、”マンハッタン計画 オッペンハイマーの栄光と罪”(バタフライエフェクト)を見てみるっていう入り方で良いと思う。
方法はNHKオンデマンドから見ることができる。1作品220円でこの情報量はお得に思える。
NHKオンデマンドは受信料を払っていない人でも見ることができるよ
プロジェクトX 挑戦者たち
日本人の挑戦の歴史
NHKの超有名ドキュメンタリーシリーズ。中島みゆき「地上の星」のあの番組。
世界初の技術や世界一の性能、未曽有の危機からの脱却といった日本人の奮闘をテーマにした番組。”日本の技術で史上初”を達成したエピソードにフォーカスしている印象が強い。
プロジェクトXの魅力
・・・と、投稿者が書きならべると日本の発展は最悪につまらない話になる。萎え。
しかしプロジェクトXは、そんな時代を象徴する快挙やショッキングな事件を映像とエピソードを使って臨場感よく教えてくれる。
各回のエピソードは、それぞれの現場の中心で戦った当事者から、逼迫した当時の状況や周囲の人物の歓喜、あるいは嘲笑といった反応が目に浮かぶように語られる。
歴史に残る大プロジェクトを任された人間でしか言えない生々しい語り口にいつも釘付けになってしまうのがこの番組の魅力だ。
こんな人は見てみて
20代の立場からいうと、仕事をしている人はもとより、10代で将来なりたい自分のために勉強しているひとに見て欲しいって思う。
ぶっちゃけ、登場するほとんどは見栄えはしないおじさんたちだけど、彼らはそれまで誰も成し遂げたことの無いことをやってのけた人たちなんだ。
もってるエネルギー(それはもう見栄えもしなくなるほど)全部使って時代を動かした彼らは本当にかっこよく見えてくる。
そして、自分も近づけたら!そういう小さい火を与えてくれるかもしれないから、できるだけ早いうちに見てみてほしい。
また、今や既に冴えない社会人になってしまったあなたももちろん見る価値アリだ。
人気回”窓際族が世界規格を作った~VHS・執念の逆転劇~”を見れば、どんな経歴の人が何歳の時、どの現場でその人が持ってるエネルギーを発揮するか、本当にわからないものだなと思えるはずだ。
神回
激熱の人気回と投稿者の推し回を挙げるよ(放送順)
wikipedia
- 窓際族が世界規格を作った~VHS・執念の逆転劇~
- 厳冬黒四ダム~断崖絶壁の輸送作戦~
- 不屈のドラマ 瀬戸大橋~世紀の難工事に挑む~
- 8ミリの悪魔 VS 特命班〜最強の害虫・野菜が危ない〜
- あさま山荘 衝撃の鉄球作戦
- 決断 命の一滴〜白血病・日本初の骨髄バンク〜
- 国産コンピューター ゼロからの大逆転〜日本技術界 伝説のドラマ〜
- 世界最大の船 火花散る闘い
- 太平洋1万キロ 決死の海底ケーブル
- 10.地上最強のマシーン F1への激闘
最近、プロジェクトXの新シリーズが始まったのをきっかけに見返してみた。最近の番組程洗練されてないし古臭さは否めないが、プロジェクトに関わった人たちの想いがアツすぎるのでヨシ。
尚、タイトルとナレーションのクセが強いのは言うまでもない。
新シリーズとその中でアンコール放送された過去回はNHKオンデマンドから、それ以外の過去回は2024年現在、Amazon PrimeとU-NEXTからそれぞれ視聴可能だ。
投稿者は小学校の図書室にあったプロジェクトXの本・マンガを全部読んで、将来エンジニアになりたい!って思って生きてきた。
けれども10年後に爆誕したのは不満ばかりのいきりエンジニア。
NHKといえば受信料のことで議論はやまないけれど、ニュースに限らずこういったドキュメンタリー番組1つをとっても、情報の多さはお金がかかっているなと思うし価値があると思って投稿者は受信料を払ってる(確かに突然担当者が来て焦ったけど...)。
地デジとBSの契約の場合、最も得なのが12か月分支払いで\21,765。受け止めは様々あると思うが投稿者は月額\1,814のサブスクと思うことにする。
テレビが無い場合、オンデマンドで単品¥220で見ることもできるので活用してみて。
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